犬のしつけはいろいろあると思いますが、一般的な犬のしつけとして
1 健康ですか?
犬が健康でないと、まだ「しつけ」はできません。
膀胱炎になっている犬に「トイレ」のしつけはできませんよね。まず、健康であるかどうかチェックしてください。獣医さんの診察を受けましょう。
2 ごほうびを使ってトレーニング
犬は捕獲動物です。野生の状態では、群れで獲物をつかまえて生きています。
そのためエサをとるための学習能力は非常にすぐれています。そこでエサをごほうびに使い、しつけのトレーニングをすれば犬も飼い主さんもラクにできます。
ごほうびにつかうエサは、トレーニング中にしかもらえない「とっておきなもの」を用意しましょう。大きさは小さいほうがいいです(ハナクソぐらいの大きさ(?))。
犬は言葉を使いませんので、はじめは言葉(号令)を使いません。
エサを鼻先に持っていき、犬の気持ちをエサに集中させます。そして犬の鼻先をエサで誘導しオスワリ・フセ等を教えます。
動作を確実に教え、それができるようになってから号令をかけます。号令も1つに決めておいてくださいね。お父さんが「コイ」、お母さんが「オイデ」、子供さんが「カモン」では犬は混乱するばかりです。一貫性をもって犬に接してください。
3 リーダーになろう
犬はオオカミの子孫であると言われています。犬の行動を研究する場合,しばしばオオカミの生活や行動を参考にします。オオカミは7〜8頭の群れをなします。そして順位付けのある社会を構成します。トップ(リーダーまたはアルファといいます)がいて従属のオオカミが下にならびます。
リーダーは群れの中で、たった1匹で、相当のストレスを抱えています。ですから、服従している方がラクです。大抵の犬は「服従したい」という性格を持っていて、それを伸ばすのが、良きリーダー(=飼い主、あなたのことです。)といえます。
では、リーダーになるには、
@ 食事は人から
オオカミの生活を思い浮かべてください。下位のオオカミがリーダーより先にエサを食べるでしょうか。いいえ、必ずリーダーから口をつけます。人間社会に飼われている犬は家族の一員ですが、犬にとっては「人は全員リーダー」です。ですから犬には一番最後に食事を与えるようにしましょう。
A 領域の出入りは、リーダーから
リーダーは必ず、領域を出入りする時、先頭に立ちます。みなさんもお散歩の時、玄関を出入りする時、門を出入りする時、公園に出入りする時、道の角を曲がる時などは、人から先に行ってください。犬はその後からついてくるようにしましょう。
B 通行権はリーダーにある
たとえば、犬が気持ちよさそうに廊下で寝ていたとします。あまりにも気持ちよさそうだったので、あなたは犬をまたいだり、よけて通ったとします。犬はどう思ったと想像しますか。「やさしいご主人様」と思うでしょうか。いいえ、その正反対。
「家来のヤツ(あなたのことです)、おれ様の眠りをじゃましないで通り過ぎたな。ヨシヨシ」
…どちらがリーダーになってるでしょう?
では、どうすればいいかというと、通りたい道に犬が寝ていたら、犬をそっとどかせましょう。忙しいからとか、両手がふさがっているからと言って、またいだりしてはダメですよ。
C リーダーはいつも注目される
オオカミも犬も言葉を使いません。主なコミュニケーションはボディランゲージ(身ぶり)です。いつもリーダーは何をするか、下位のオオカミに見られています。
人もリーダーとなるからには、いつも犬から注目されていたいです。愛犬とのコミュニケーションがしっかりしていたら、強い絆が結ばれます。1日に数回アイコンタクト(視線を合わせること)の練習をしましょう。犬の鼻先にごほうびのエサやおもちゃを持っていき、犬の気持ちを集中させます。そしてゆっくりごほうびを自分の目の方に持っていきます。犬はごほうびの向こうにあるリーダーの目と視線が合います。目と目が合えば、すかさずごほうびをあげて、ウ〜ンとほめてください。こうやって毎日アイコンタクトの練習をしてみてください。
何度も言いますが、犬は言葉を使いません。犬に言葉で説明しようとしても無駄です。
そして、いつも一貫性をもってしつけてください。たとえば、おとうさんはソファに寝ている犬を見たら静かにどかすけど、お母さんはそのままいぬをソファで寝せていては、犬はなにを学ぶでしょう?家族みんなでかわいい犬をリードしていきましょう。
Dリーダーはいつも勝つ
みなさんの犬は、ボール遊びが好きですか?
どちらが先にボールを持ってきて「さあ、はじめよう!」と言ってますか?
もし、犬がボールをくわえて はなさなかったら、みなさんはどうしていますか?
ボール遊びに先にあきるのはどちらですか?
主導権は必ずリーダーであるヒトにあります。
ですから、ゲームを始めるのもみなさん、終わらせるのもボールをいつでも取り返すのもみなさんです。
もし、ボールを犬が わたさなければ、もうこれからはこのゲームはいっさいしません。リーダーが勝てない状況をつくりません。
必ずリーダーは勝たなくてはいけません。
そしてオモチャは犬の手(口?)のとどかないところにしまってください。そのオモチャは犬のではなく、リーダーであるあなたのものです。
『ひっぱりっこ』ゲームも、かならずみなさんが勝つようにしてください。犬に勝たせてしまうと、犬が自分はリーダーだと判断します。
もし、大人が勝てても子供が勝てないのなら、子供と犬とのこのゲームはしないでください。
なにか別の楽しいゲームを考えてください。そう、たとえば「かくれんぼ」。
子供がごほうびを持って隠れます。犬を放してやり、子供を見つけられたらごほうび。
また、こんなのはどうでしょう。犬にごほうびを見せておいて「マテ」をかけてごほうびをどこかに置きます。そして犬のところに戻ってきて「さがして」。
はじめは簡単な場所(すぐ見つけられる所)に、そして少しずつ見つけにくい所に隠します。
犬がごほうびを見つけたらウ〜ンとほめてください。そうすれば犬はごほうびをもらえる、このゲームとゲームをして遊んでくれる子供を大好きになります。
Eマズルコントロールをしましょう
犬をなでながら、犬の鼻のねもとの上を手で軽くおさえます。これをマズルコントロールといいます。
マズルをおさえられると犬に「おまえは私に支配されている」ことが伝わります。
子犬が母親犬と一緒にいて、何かしてはいけないことをすると母親犬は子犬のマズルをそっと噛み「してはいけないよ」と教えます。
つまり「上位の者の前では慎みなさい」というメッセージを送っているのです。
みなさんも自分の犬に、いつでもこのメッセージが送れますか?
もし、イヤがるようでしたら少しずつ慣らせていきます。
決して力をいれたり、罰するようにならないよう注意してください。
マズルコントロールを犬が1秒でも受け入れたら、うんとほめます。でも、手を噛もうとしたり怒ったりしたら、そこでいったん止めて、しつけが進んで犬からリーダーだと尊敬されるようになるまで待ちます。
いきなりマズルをおさえようとしたら犬は嫌がりますので、まずは犬のからだ全体をやさしくなで犬がリラックスしている時に、そっとおさえるようにしてみてください。
F犬のおなかをなでて
犬がゴロンと寝転んでおなかを見せたら、ほめながらやさしくなでましょう。
おなかを見せるのは自然な服従姿勢です。支配的な犬はおなかを見せません。
毎日のトレーニングでリーダーシップを示し、犬がおなかを見せるようにしていきましょう。
おなかを見せたら、飼い主からやさしくされる、ごほうびをもらえると犬がわかれば、自分からおなかを見せるようになります。
Gやさしくね
リーダーは従属者にやさしくしてください。暴君では誰もついてきません。
リーダーはエサを確保し、群れを外敵から守り、遊びを提供しながら群れを統制します。そして従属者にやさしくします。
飼い主であるみなさんは定期的にブラッシングをしてあげてください。
もし、ブラッシングを嫌がるような敏感な部位があれば、ごほうびをあげながら少しずつそこに触れさせるようにしましょう。
従属者である犬はからだ全体をリーダーにあずけられます。
でも、それができないからといって無理矢理触ったりブラッシングをすると犬はますます触られるのが嫌になります。
もしかしたらブラシを見ただけで逃げてしまうようになるかもしれません。
それでは犬との良い関係はつくれません。
時間をかけて少しずつ慣らしていき、犬のからだ全体をやさしく触れるようになりましょう。
そうすれば、犬とも親密になれますし、また犬が病気になった時にも獣医さんのところで診察も受けやすくなりますよね。
普段から飼い主にも体を触らせない犬が、他人の獣医にからだを触らせられるでしょうか?
触らせない犬はちょっとした診察にも全身麻酔が必要となります。
全身麻酔はやはり危険を伴いますので、自分の犬の命を守るためにもいつでも人に触らせるような、人に触ってもらうのが大好きな犬に育ててくださいネ。
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